半幢褙繪

茶道筌蹄にこうある。

幢褙…両脇ノ廣キヲ用ユ.併シ中ノ下ヲ廻シタルヨリ廣キハナシ
輪褙…縁ノ狭キヲ云。四分ヨリ掛物ニ應ジ縦テニ廣クスル

幢褙と輪褙の違いは、やはり柱の太さの違いの様だ。

4分というと12mmくらいか。


湯山勇の「表具の話」にこうある。

輪補仕立(草の行)
(中略)
柱は七分以下のものとされていますが

7分だと21mm。茶道筌蹄よりもぐっと太いね。

半幢褙繪仕立

本紙が半載を標準として柱二寸位のものを昔は<幢褙繪>といい、七分以下のものを<輪幢褙繪>といつたので、その中間的なものに<半幢褙繪>の語を當てたのであります。

21mm〜66mmが半幢褙繪と言う事?

判りにくいなー。


思うこと。

表装の真・行・草。

真と他(行・草)の間には明確な形式上の違いが有る。
しかし行と草の間には、柱の太さ、というパラメータ以外違いが存在しない。

だからこういう判りにくさが出る。

「表装には真と行で6種ある」こうしておけば、柱の太さによる分類なぞしなくてすんだのに…。


…表装の形式上の区分は6種しかないのに、真・行・草に当てはめる為に、行と草を無理矢理柱の太さで分類していないだろうか?