槐記3 刀掛け

享保九年十月十六日の記事より:

御手水、御脇指御懸ケ
刀掛三重、上ノ段ヘ御懸ケ、コノ次ニ(イ)「下段ニ掛レ
バ中立迄ノ間ニ水ヲ打トキ邪魔ナレハナリ。」アリ

刀掛けについては、数寄屋に付随の装備というのが一番メジャーである。


また刀掛けは腰掛待合に付随する場合もある。

http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20090901


だが、蹲踞の付随施設になる場合もあるとは知らなかった。


しかし考えてみると、茶室より腰掛待合よりも蹲踞でしゃがむ時の方が、刀を汚す可能性が高いのだから、こちらの方が合理なのかもしれない。


蹲踞の刀掛けなんて、掛けて二三振りだろうから、この頃の茶の湯は大勢を相手にするものでは無かったんだろうなとも思った。