武者小路 第三年 弐月號 大黒

時代性関係ない話。

茶碗銘大黒の由來

宮城筑後政定といへる者主君新太郎殿(備前少将ならんか)を私宅へ請待の節利休傳來の大黒といふ茶碗にて茶を點てた、その時主君いはれるに此茶碗の由來について亭主委しく知らざることもあるべし、
先年寺澤志摩の噺に御家來に宮城氏と申す者御座候やその先祖が利休所持の大黒茶碗を所持仕候かくの如く名をつけたるは義経の愛馬に大黒小黒といふ二頭の馬これあり、それに因みて名つけたるものに候利休に大黒小黒と名つけたる二個の茶碗あり大黒は却て小形に候得どもふり能く候とて大黒と名つけ候由物語つたとの御噺しであつた。

平家物語のいう義経の馬であれば「太夫黒」であって「大黒」ではない。
太夫黒」を省略したとしても「太黒」になるだけで「大黒」にはならないと思う。
「太黒」ってのもなんかヤだが。むろんどうヤかは言わないが。


で、小黒は「小夫黒」なのか?そんな馬いたか?「小夫」ってなんだよ?

とツッコミどころ多い。


まあ小黒は後に作られた長次郎じゃない茶碗なので、そこはどうでもいいのかもしんないが。


やっぱ「大黒さん」が銘のもとなんじゃないかなー。