茶の湯と生花

博文館/1906年

日用百科全書第貳編。明治28年初版の茶の湯のムック。


手元のは明治39年の22版なので、明治28年の初版とどれくらい違うかは判らない。

内容的には、茶道、生け花と煎茶道
しかもいろんな伝書伝承からの継ぎ接ぎなので、あんまり参考にはならない。

でもまぁこの時期のお茶の雰囲気がちょっと判る本。


せっかくなので巻頭の鈴木華頓の彩色版画を。



しわしわババアが振袖の女性を指南する姿?


この頃すでに茶の湯は女のものだったのかもしれない。
あるいはこのくらいのムックの想定読者が女性だった、という事かもしれないが。

…。

あれ?なんか変じゃね?


点前座の正面の壁の形状をみると台目畳みたいな点前座だが、良く見ると亭主と炉の間に線があって炉畳になっている。

しかも炉畳は中央に炉が切ってあり、右に水指。


ババアの前の鉢は、なんか寿司かなんかが入っている様にも見える。


…発注した画家がお茶を知らなかったのだろうか?
それともこの頃の茶の湯はこういうものだったんだろうか?