細川護貞座談

細川護貞/中央公論社/1986年。

細川護貞の語る芸術論(とかいろいろ)。

家系/政治/経済いろいろと地位の高い人は、関係各所への配慮をしないで生きていける。
そういう人ならではのぶっちゃけ話が面白い。

おもしろいのは幽斎が古今伝授を受けた、その前に近衛家の人がやはり古今伝授を受けた。
近衛家三太夫が言うには、近ごろお家の経済がすこぶる傾いていると。だからせっかく古今伝授を受けられたのだから、どうかどしどし伝授をされてお金をもうけていただきたいと申し出ているんです。
よしよしということで、近衛さんは伝授を願い出てくる人にどしどし伝授を与えた、そんな記録があるんだ。(笑い)
だからもうこのころはかなり金に毒されてきていた(笑い)。背に腹は代えられないということだったんです。

いや、幽斎なんて古今伝授で金どころか命を拾ってるわけで、あんまりひとんちの事笑えないと思うんですけどね〜。