茶の湯作法8 中立の作法
この時客方より「休息いたしたうございますから、お腰掛け迄參ります。御迎ひ附け恐入りまするから、お鳴物にてお報らせを願ひます」斯う挨拶をいたすのであります。
客から中立を申し出る作法ははじめてだなぁ。
昭和初期の裏千家はみんなこうだったのだろうか?
これからその中立になるのでございます。
中立は丁度食後の散策といふ意味でございます。
洋式で申しますると、喫煙室に參りまして、休憩する事に相當するのでございます。
まぁここまではいいんだが。
今まで小さな圍ひに居りまして、初めて別天地に來た心地がいたします。
圍ひ内の情趣と露路の情景の對象の妙、世にこのやうな心氣の轉換法はございません。
蟄居いたしました足を伸ばし、新鮮なる大氣を水のやうに吸ふのでございます。
そんな窮屈がいやなら広間でするか野点にしろよ…。
しかし、この窮屈感が、のちのちゴルフへの転向になったんじゃないかという気もする。
客方に置きましても、この銅羅を打たれました場合は、腰掛より離れ、亭主迎ひ附けの時と同様に緊張いたしまして聴くのでございます。
例によってしゃがむわけではなさそうですな。