淡々随筆2 守・破・離

總て修業道には守破離といふ三意が必要な事は改めて申す迄もない事ですが、中には此の順序を歩まず、直ちに破る方が多いやうです。
一體最初は習つた事を正しく守り、一寸も融通の出來ない實に几帳面極まるものですが、段々了解するに連れ、場合に依つては破る事がある所謂臨機應變の所置とでも云はふか。
平生規則正しく習つた手法を破つて規則以外の手續をする修業者はこゝが最も肝要な所で破るのもよいが本を忘れてはならぬ事です。

淡々斎ほどの人でも、弟子が勝手な事をしはじめて苦労したのね…。

ならば資格制度を改変し、「破 許し」「離 許し」とかの免状を出せば良かったんではあるまいか?…儲かるし。

といっても、「許状」システムはあまり大きな破綻は許せないか。


ま、守る事すらおぼつかない私には破る事などはるか先の話ですなぁ。