淡々随筆4 四賓主

禪語の中に「四賓主」といつて
  賓中之主主中之賓賓中の賓主中之主
といふ事があります。
(中略)
處が實際は主客合致どころか、客は亭主のアラを探し、亭主は客の穴を拾つて得意とし茶が濟んでから互ひに影々の競争をやる人が尠くありません。

客と亭主があら捜し合戦をする、というお話は、戦前の茶書には少なからず書いてある事象なのだけれども、一流の家元が嘆くほどの事態だったのだろうか?

どちらかというと、高橋箒庵達が茶会記を書き、そこに紅艶などの曲者が登場し過ぎたことによる印象批評じゃないかと思うのだけど…。
ノイジーマイノリティに牛耳られ過ぎたというか。