絵巻切断3 鈍翁の章

孫の洋画家益田義信の語る戦後の財閥解体

「相当な額になったでしょうね、税金も」
「財産の九割だったか、いや九割かどうかはっきりしません。(中略)やっぱりうちの親父なんか、預金通帳がどんどん減っていくのが寂しかったんでしょう。それはたいへんなショックだったと思いますよ。それで死んじゃったんじゃないかと思うんです。」

翌日、私たちは品川御殿山を訪ねてみた。
(中略)
ビルマ大使館の近くでカメラを構えていると、守衛の人が近付いてきて撮影は駄目だという。
仕方なく大使館の前を通り過ごして左へ曲がるといくつかの住宅が立ち並んでいる。そのところどころに赤いレンガが残っているのが目についた。
「これが益田さんのお屋敷の塀のあったところです。だから山手線の線路からここまでの一角が敷地だったんです」

国立国会図書館に大正時代の地図がある。

http://kindai.ndl.go.jp/view/jpegOutput?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F948733&contentNo=6&outputScale=1


google mapで確認。

https://maps.google.co.jp/maps?ll=35.619598,139.736524


ミャンマー大使館、御殿山ハウス、御殿山ハイツ、リジェ御殿山あたりを含むブロック全てが益田邸。

でか!


…しかしなんで貧乏そうなミャンマーの大使館がずっとここにあるんじゃろうか?これもまた謎。