茶道と香道6 帛紗挟み

近來は何方にゆくにも男子は折鞄女は信玄袋を携ふ
かゝる物を茶室中へ迄持込も異ナ物なれど中に必要品を入あらば持て入るとも背後の尤もめだゝぬ處に置べし
成可ば茶事に必用の紙と帛だけを取出し懐中して袋は待合袴着等に留めをくをよしとす

明治末年頃も、現代同様、なんでか荷物を持ち込みたがる人間は居た様です。

持ち込むのが大きな鞄や信玄袋であることと、必要なものだけ懐中しろという示唆からすると、まだこの時代は帛紗挟みや数寄屋袋は開発されていなかったのではあるまいか?

帛紗挟みや数寄屋袋の歴史は意外と新しいのか?


あと、ここでいう様に、茶室には懐紙と小帛紗/出帛紗だけしか必要ない。

現代の大寄せで、着物を来た女性達が帛紗挟みを持ち込みたがる理由が全然わからない。懐中すりゃええんや無かろうか?