茶道表千家 薄茶かがみ 爐の巻4 點出しの順序

本書は、ごく珍しい事に点出しの方法について解説している。

點出しと申しますことは、勝手又は水屋にて茶を點て服紗の上に載せて持ち出し、客にすゝむるを云ひます。
此の仕方は臨時に來客のありました時とか、又は薄茶のみの茶會などの節、客多數にして席の混雑する場合に致します。
點出しは要するに極めて略式の事でありまして、諸氏が通常來客のありました折に番茶などすゝめなさると同樣に、只單に薄茶を一服すゝむる所作に外ないのであります。
然しながら點出しは如何に略式なりとて、決して禮儀を亂さず正しく致す可きであります。

点出しは略式にすぎないが、決して礼を失するな、というサジェスチョンは立派である。

こっからあとの部分は具体的な点出しの方法だが、現代の目から見てフツーなので略する。むしろここは100年近く変わってないんだな、と思うところか。