藤田美術館 藤田傳三郎の想い

藤田傳三郎の死後、跡を継いだ息子達。
その息子達のコレクション。


雲鶴青磁下蕪花生。立鶴等の象眼青磁の茶碗は良く見るけど、同じ技法の花入は珍しい。


光悦白楽茶碗 白孤。飲み口が片口ほどではないが飛び出しており、狐の口にみたてたのだろうか?あるいはそこから飲む客が狐っぽい顔になるのかもしれない。


利休黒町棗 再来。町棗なので合い口の精度がダルい。だがそれがいい


御所丸黒刷毛茶碗 緋袴と夕陽。御所丸黒刷毛茶碗の見どころは高台裏だと思うので、二つ展示するなら一つは伏せて置いてほしかった。


遠州の一重切竹花入。ただ竹を切ったものが「遠州以外のものでありえない」存在になるなんて。


大燈国師墨蹟 偈語。何て字が書いてあるかは判るが何を書いてあるか判らない。でも凄くいい。


今回の展示も面白かったは面白かったが…強烈な名物志向の藤田傳三郎に対し、息子さんたちはどっちかというと綺麗寂び方面。曜変天目国司茄子の様な別格は置いておいて、他は「いつもの藤田と比べると」やや落ちる感じがした。

それが趣向の違いの所為なのか、時代の差による物の流通の差なのか、それとも藤田家の財力に差があったのか、ちょっと判断が難しいところだ。