大西清右衛門美術館 京釜の粋

「京釜の粋」というタイトルだが、「とりあえず京釜の特集です」くらいの意味か。
そもそも「粋」という概念と「茶の湯釜」は親和性悪いと思うんよ。


大西浄林の笠釜。大侘びの荒れ膚の釜にやぶれ傘の環付がおしゃれ。
でも桃山末期にこんなおしゃれな意匠があり得たのかなんだか疑問符。


名越浄味の霰百会釜。整然と並ぶ霰に圧倒される。

西村道也の立鼓釜。底面積が小さすぎ、お湯が沸きにくいのではなかろうか?

西村道仁の唐銅琉球風炉。北向道陳所持で、琉球風炉は道陳の号、「立休」の転じ
たものという説明あり。なんだか眉唾だが、琉球風炉の関係がじぇんじぇん自明でないのも確か。


そして7F茶室。

ここの取り合わせはいつも面白い。

左入の黒楽に、替茶碗は志野。この志野が江戸中期か末期っぽい、模様のつまらない志野なのが実によい感じ。

そしてメインは与次郎の鉄覆垂釜に、鉄やつれ風炉

上下ギザギザで、噛まれると痛そうな感じである。


ところで、7Fでトイレを使って気付いたんだが、トイレ脇に茶室の下地窓があって、そこからだと釜を近くでじっくり見れるのね。

あれ気付いていないと損だわ〜。