急須の蓋
急須の蓋が割れた。
おっことしたわけでもないので、どうも焼成時にクラックがあったみたいだ。
もちろん漆で継いだ。
が、ちょっと使用すると簡単に外れてしまった。
漆で継ぐ、という技法は、結構強固だし(茶の湯の美意識の上では)美しい。
だが、何にでも使えるわけではないね。
茶の湯の茶碗はよく乾かして保存し、お茶の入る前後しか濡れない。
一回の茶の湯で、30分も濡れていないかもしれない。
しかし急須の蓋は、湿気を長期間閉じ込める事になる。お茶を淹れる→すぐ洗う→すぐ乾かす、なんて事はしないから湿気にあたる時間もはるかに長い。おそらくそれが原因で漆が外れてしまったのだと思う。
金継は、茶の湯の茶碗ならではの修理手法、という事なのかもしれない。
まぁ接着のしかたがぬるかったというのも本当なので、再度継ぎ直し中である。
その間急須はどうするって?
100円ショップで買ったシリコンスチーマーの蓋をハサミで切って、蓋がわりにしてみたぜ。もちろんみっともないぜ。