馬蝗絆

茶の湯文化学会の会報No.75に、馬蝗絆の「馬蝗」の意味について書いてあり、興味深く読んだ。

ここから読める:
http://www.chanoyu-gakkai.jp/magazine/



馬蝗は馬の様に大きい蝗のこと…と聞いていた自分としては眼から鱗。
往時の日本だと大きいものには「熊」とか付ける筈だもんな。

…確かにもう「アレ」にしか見えない。


さて、これでは単なる紹介だけになってしまうので私の意見。いや妄想を一つ。

馬蝗絆茶碗は「何故か」二つある。

「割れてしまったので修理の為に中国に送ったが、明では同様のものが焼けないので、職人が鎹でつないで送り返すのみ」になった様な青磁花茶碗が二碗もあるのは変ではないか?
割れたのがそんなにあるのなら、割れてない優品の青磁花茶碗が十や二十、国内に転がってないとおかしいのではないだろうか?

私は馬蝗絆茶碗は「修理してこうなったものではなく、元々こういう茶碗として世に出た」と思っている。

中国の青磁の優品は官窯で作られている。ここから優品を持ち出すのはなかなか難しい。なので、あえて完成品にひびを加え、失敗作として持ち出し、修理して販売するビジネスがあったんじゃないのだろうか?