川上不白 茶中茶外5 不白筆記

不白筆記は、4年間のマンツーマントレーニングを終えた卒啄斎へ、江戸の不白が送りつけた茶の湯の書とされている。

しかし本当なんだろうか?

一、朝の茶之湯、飯後路次、昼の茶之湯同前
一、跡見ハ客の跡を其侭にて煙草盆を出し置也。水を打改むる事ハ時節によるへし。

みたいな茶事の種類の説明があるが、4年もトレーニング済みの家元に対する教授内容としてはちょっと低レベルではないだろうか?

とはいえ

不審庵之仕様

一、風炉ハ中柱より内の畳へ常の通置付る。此時香合は下の棚に飾り、横竹の下より取申候
一、風炉の時水指の蓋中柱の外へ立掛ける事有。水こほしの方炉の時。道具畳の方也。

なんて不審庵での茶の点て方は、それこそ表千家家元にしか関係ない情報なので、そうともいえないか…。

しかし、不審庵での茶の点て方なんて、通信教育より実地教育でやった方が効率いいのでなかろうか?

いっくらマンツーマンとはいえ、8歳〜12歳の子供にはさほど茶の湯までは詰め込めなかった、ということなのかもしれない。