川上不白 茶中茶外9 一閑張

一閑張ハ唐人也。飛来一閑といふ。
宗旦時代、宗旦用之。妙見寺前のひきき町に住す。
宗旦殊の外誉申候。
墨跡等有之惣体此風よし。
美しきハ一閑の用なし。

「美しきは一閑の用なし」とは良く言ったものだ。


飛来一閑といふ」等と伝聞型式なのは、この時期の飛来家は断絶に近い状態だったからだろう。

ちょっと解せないのは「妙見寺前のひきき町に住す」。

ぶっちゃけ妙顕寺正面の挽木町は、不審庵から100mくらいの場所。
散歩すれば遭遇するような超ご近所の話にしては、妙に他人行儀と言うか説明口調という感じなのが不思議だ。