本書にはうれしい付録が付いている。
不白 三畳中板待合付 起こし図、である。
茶室の襖一枚隔てた隣に待合があり、襖は貴人口も兼ねる。
頭のいい構造である。
解説に言う。
この席を現代から見ると、光線が少ないのが欠点である。
確かに。
左右は壁と襖。点前座の前の小さな窓と背後の下地窓だけが光源だと、かなり暗そうだ。
武家が織部以降明るい茶室を好んだのに対し、千家は暗い茶室を好んだのかもしれない。
…でもこの茶室、三畳じゃなくて、1畳半台目中板付だと思うの。
半畳の踏込板の上に座れるわけじゃないだろうしね。