川上不白 茶中茶外12 起こし絵

本書にはうれしい付録が付いている。

不白 三畳中板待合付 起こし図、である。

茶室の襖一枚隔てた隣に待合があり、襖は貴人口も兼ねる。
頭のいい構造である。

解説に言う。

この席を現代から見ると、光線が少ないのが欠点である。

確かに。
左右は壁と襖。点前座の前の小さな窓と背後の下地窓だけが光源だと、かなり暗そうだ。


武家織部以降明るい茶室を好んだのに対し、千家は暗い茶室を好んだのかもしれない。

…でもこの茶室、三畳じゃなくて、1畳半台目中板付だと思うの。

半畳の踏込板の上に座れるわけじゃないだろうしね。