茶の湯のしるべ6 飯後の茶の湯

飯後と云ひますのは、御飯の後といふことで、御飯後の茶會でありますから、一に菓子茶と申します。
これには五つ半即ち午前九時の朝飯後の茶の湯と、九つ半即ち午後一時の晝飯後の茶の湯とがありますが、何れも菓子の茶でございます。

ここまでは普通に飯後の茶の解説。

現今主に行はれてゐますのは、晝飯後の茶の湯がありまして、時間も午後二時頃から三時頃、つまり西洋で申します茶の時間に催されてゐます。

これは戦後の西洋化の影響だろうか?
だが菓子茶とはいえ、茶の湯を15時に開始しては終了時刻が心配になる。
たかだか大寄せですら14時には仕舞いはじめるんだぜ?

吸物、盆菓子は一種に限りますが、菓子ばかりで吸物を出しませんときは、五種か七種の菓子を盛りまして、向ふへ小皿盛、口取、煮締等を出します。

菓子の七種盛りとは古風である。

しかし吸い物を出さないと、菓子を七種に盛ったり煮締めを出したりしなければならないなら、素直に吸い物を出すべきなのだろう。

この飯後の茶の湯では、料理を出しませんのが作法でございますが、時によりましては出さねばならぬ場合もございます。
その時は薄茶をすましましてから、別座敷へ招じまして、其處で出すものであります。

飯後に飯出しちゃ駄目じゃーん。
先に薄茶を済ますのは、あくまでも「飯後にお茶をやって、後段に饗応がある」という形式にするためだろうか?
どちらにせよある意味古風な感じがする。