茶の湯のしるべ8 中立
例によって中立の作法。
菓子が濟みますと中立となります。
中立の時は上客は二の客に一禮して、再び床前へ行き、掛物を拝見し、爐へ廻つて火の移り加減を見て露地へ出るのであります。
この描写からだと広間の様な環境しか想定していないっぽい。
小間だと上客が先に出れるとは限らないからだ。
詰客は出る時に、蹂り戸を少し音をさせて閉じまして、主人方へ合圖をいたします。
そして腰掛の圓坐を各自に配りまして、待合せしますが、その間も蹂り口に始終氣を配つていゐます。
やっぱ詰め忙しいな。…ふと思ったのだが、最後に出るお詰めが円座を配るのであれば、正客以下は立って待っているのであろうか?
…別に詰めが配らなきゃいけない理由もないから、次客あたりが配ればいいか。
中立後合圖があつて、後座入いたしますときは、案内によりまして前に述べました通り、上客から順々に一人づゝ手水をつかつて入るので御座います。
やはり蹲踞して銅鑼を聞く風習はない。むしろ亭主の案内が正当と看做している。
鳴り物が中立の合図として一般化したのは、銅鑼を売りたい道具屋の陰謀ではなかろうか?
蹲踞して聞かされるのは、蹲踞する程すばらしい道具でなければいけない、という圧力ではなかろうか?