利休真流茶の會圖式6 膳を引に出る圖

八寸と盃、湯漬けまで終わった後の話。

主宮仕口徐ろにあけ鉢湯桶等をひき更にすゝみ出る
上客も稍々すゝみ膳を初めの如く主へ手渡しにす其次々も同じ
折には客箸膳椀迄紙にて拭く人あり箸はふきてよし膳椀ふく事あしゝ
紙にてしめりをおさへとるべし

という事で例によって「みんな揃って箸落し」はない。

それ以外は今と同じ感じ。

塗りの器を紙で傷つけない、という配慮も今と同じなわけだが、むしろその頃から今に至っても「塗りの器を硬い紙でゴシゴシして傷つけたりはしないようにしよう」というコンセンサスが出来ていないことの方が問題な気がしなくもない。