齋田記念館 茶の湯の心

齋田記念館で行われた會津八一記念博物館所蔵「富岡重憲コレクション」の展示。

現川茶碗。
端正な轆轤に青黒い釉薬。そこに白い模様が散る。キャプションには雪華文模様とあるが利休梅にも見える。端正でお洒落な茶碗。

唐津草文茶碗。
こういう唐津茶碗にしてはやや低い気がする。草文はのびやか。

伊羅保茶碗。美術館で見る伊羅保茶碗は、案外約束を押えていない物が多かったりするのだが、これはきっちり約束通り。見ごたえが有る。

雨漏茶碗 銘荷葉。貫入への雨漏が蓮の葉の葉脈の様。ある意味キモい。

瀬戸唐津茶碗 銘律僧。
かなり継ぎが入った味わいある茶碗。でも律僧という銘の由来が判らん。「破壊(戒)されてないから」だろうか?


富岡さんの御趣味でかなり茶碗中心の展示だが、その他の道具も面白い。

蒲生氏郷茶杓は格好よく、杉木普斎の茶杓は荒々しい。なんで逆でないのか。

七十七年ぶりに公開された「珠光印 達磨図」。
画人珠光が茶人珠光と同一人物か?という議論のあった作品。
達磨図としては、うーん上手だけどそれだけ、かなぁ。

売茶翁 高遊外の一行書「不昧本来人」。
これすっごいいい字なのよ。
これ掛けてお茶やってみたくなる軸。

小さな美術館で、平日以外は月一土曜開館、というのがネックで行きづらいが、非常に満足感高い。

しかも500円の入場料で立派な解説冊子を貰ってしまって、お得を通り越してなんか申し訳ないっす。