普齋書入便蒙鈔15 第三 廬地入之事

露地入りの続き。

茶道便蒙鈔の記述:

一 朝會には手水つかはず
朝は會前に茶を不呑故也
但時宜によるへし
手水をつかふ事は手の脂氣を清めん為也
晝の會に午の刻より參事會以前に茶を呑咄へき為なり
それにより必手水をつかふ
(後略)

慶長9年頃から朝会も手水を使うようになった、と昔書いた。
http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20110404
http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20110604
だがそこから90年ぐらい後でも宗旦系では?その原則は有効だったようだ。

ただ手水を使う理由が

  1. 茶を呑んだ後だから
  2. 手に脂がついているから

の二つあるのが解せない。

茶を呑んだら手が汚れる、というのは、濃茶を指で掻き出したりしているのだろうか?

普齋の朱書:

朝とても夜ふかの客來にハ挨拶次第
薄茶たてゝもくりしからす
朝手水つかひ申さぬ事ハ子細あり
乍去道すから手むさき事あらハ朝とても幾度なりとも手水すへし

普齋の朱書も微妙。でも「汚れていたら使うんだよ」と言ってるだけマシか。