茶商の読んだ茶経評釋

時田鉦平/1992年。自費出版

戦前に諸岡存が出版した茶経評釋。それに対し、藤枝の茶商である著者が解説を加えたもの。

茶経本編からの脱線部分が面白い。

例えばチャノキの大きさを語る部分で:

藤枝市北部の大久保地区に住む平口猛志さんの茶畑には、高さ三米、周囲二一米の多幹茶樹があります。
二〇〇年余りの樹齢といいますが、茶摘みの時に幹を切り倒すようなことはなく、茶樹の周囲に丸太の足場を組んで刈り採ります。
生産量は少なく生葉一〇kg余であるといいますから製品では二Kg位のものでしょう。金儲けの特別品にしないで他のお茶に混ぜて売ってしまうようです。

突然、著者の近所の茶の木の大木の話になってしまう。
えらい卑近である。


なお20年経って、この木は樹齢300年(アレ?)。高さ4mの周囲30mに成長(オヤ?)。生葉が15kg取れる観光スポットになり、長寿茶として、この木からの挿し木の茶樹の茶が売られている模様。

詳細↓
http://www.fujieda.gr.jp/tabiiku/jtea/010.html

セチガレー。村興しの名物に変貌し、盛られて行く姿がセチガレー。