利休道歌に学ぶ4 茶器の扱い

続く8首は茶器の扱い。

  1. よそにては茶を汲みて後茶杓にて茶碗のふちを心してうて
  2. 中継は胴を横手にかきて取れ茶杓は直におくものぞかし
  3. 棗には蓋半月に手をかけて茶杓を丸く置くこそとしれ
  4. 薄茶入蒔絵彫もの文字あらば順逆覚え扱ふとしれ
  5. 肩衝は中次とまた同じこと底に指をばかけぬとぞ知れ
  6. 文琳や茄子丸壷大海は底に指をばかけてこそ持て
  7. 大海をあしらふ時は大指を肩にかけるぞ習ひなりける

この部分はつまんないし、解説省略で。


さて最後の。

口ひろき茶入の茶をば汲むといい狭き口を場すくふとぞいふ

これは難しいです。
大海の茶入など、そういう口の大きく広い茶入からは、いわゆる茶を汲むというふうな気持ちですくえということです。
口の広い茶入には中にお茶がたっぷりと入っています。
ですから、その広い縁にふさわしい大きな気持ちで汲んでこいということでしょう。
(略)

また心の問題にする〜。

「汲む」と「すくう」が区別されている以上、その動作も違うと考えるべき。
小壷大事などの秘伝が昔あったわけですし。

広口ならば(棗でできる様)中で茶杓を自由に動かすことができるが、狭ければ「差し込む、ねじる、そのまま引き抜く」しかできないんだから、前者が「汲む」、後者が「すくう」ということなんだと思います。