一、織部方へ去方より花をおくり被申候、
花の枝葉迄念ヲ入あらい候て参候、
織部返事、
花過分ニ候、
併花古キと見へ申候と返事ニ候、
惣而花なとおくり申候ニハ、手前ニ而あまりなぶり不申候て遣候かよく候
織部へある人が花を贈った。
花の枝葉迄入念に洗い清めてから贈った。
織部は「花ありがとう、でもこれ古くね?」と返事した。
花を贈るときはあまり手を入れず贈るのがよい。
内容自体に疑問はない。
だが、「余所などへ花をおくらば其花は開きすぎしはやらぬものなり」の句を江岑が引用しなかった以上、利休百首は利休の作ではないと思う。
以上。