江岑宗佐茶書10 江岑咄之覚 しみたれ

一、紹鴎、宗珠、宗五へ茶をのミニ被参候てから、
御帰りニ粟田口ゼンハウ被参、
茶をのミ口すゝきたると被申候、
右両人ハしミたれ申茶之湯者なり、
茶之湯いたし様ハ、大木を切テなけ出したるやうニ、
むさうさ(無造作)何のかまわぬやうニいたしたるか能候、
又青竹二つニいたしたるも能候

紹鴎と宗珠が、宗悟へ茶を飲みに行ってから、
帰りに粟田口善法のところに立ち寄った。
茶を飲んだので口濯ぎだよと言ったそうだ。
この二人はしみったれたことを言う茶人だ。
茶の湯をするときは大木を切ってほうりだしたように、
無造作に何も構わないようにするのがよい。
青竹を割ったようにするのもよい。


多分、流れでお茶を楽しんでるのを批判してるんだと思う。
宗悟の茶は宗悟の茶で。善法の茶は善法の茶としてきちんと受け止めないといけなかったということだろう。

でも、紹鴎が批判されてるの珍しいよね。
江岑の頃には結構な距離感があったのかな?