茶室の話2 関西電力本社ビルの茶室

官休庵木津宗詮宗匠の好みの3帖台目の茶席と8帖の広間、3帖の次のま、
台目3帖の水屋を組み合わせてあるが、庭は極端に狭くなったので植木を入れる余地がなく、全部を瓦敷とし、
(略)
瓦敷と畳敷の高さの差が37あるので椅子をもってくると、畳がテーブルの代りとなり、椅子に腰掛けながら、畳の上に運ばれた茶碗をとって茶を喫することができる。


小林一三記念館の「即庵」や藤田美術館の「光雪庵」に似た、立礼/座礼混合型茶室。

意外に関西では流行した方式なのかも。

しかし、床面と座敷の高さの差が37cmは炉壇の深さぎりぎりすぎるので、床面は瓦敷含めてそれなりに上げてあるかもしれない。


間取りは以下の通り。


トイレがこの間取りに入ってないのは気分が醒めるが、狭いんだから仕方無いか。

中央三畳の「次のま」は、八畳の広間を使用する時には水屋からの通り道になるので使用できないだろう。
だが、中央の小さな露地はこの「次のま」にしか接続していない。この露地の使い方がよくわからんなぁ。

狭い中で頑張ってはいるが、限界の低い茶室かもしれない。