茶室の話5 茶室の夏

茶室は狭い室で,炉に火を入れ,湯を沸かすので,大体は寒い冬のものである.
しかし暑い夏にも使われるので,それには暑さを防ぐ工夫もしてある.

ここからはビルを離れ、一般茶室の夏の過ごし方の話。

まずは醍醐寺三宝院の松月亭を紹介。


流れの上に半分乗り出した4帖半の茶室.
丸窓や地窓で涼しそうであるが,半面茶室としての落ち着きは失われる.

…珍しい指摘。


池面上の茶室は格好いいが、現代から考える侘び寂びからは逸脱していてシノワの舟遊びに近いと思う。

また開放空間に近い茶室はどうしても「壷中天」の感じがしなくなる。


逆にいうと、「普通に考えて涼しい仕掛け」で茶室を飾ってはいかんということか。
こりゃ困ったね。