玉川遠州茶道秘訣抄25 一客一亭相伴の傳

一客一亭といえば、客が寂しくならない様に亭主が心を配るのが肝要。

一客の茶の湯の催す時客待合に來りて案内あらは亭主待合に行暫く物語などして露路へ御通り可被下間申置勝手に入

なるほどね。まず、待合で小粋なトーキングでスタートってわけですな。

客腰掛へ來りたらは亭主出て物語なとして追付御案内可申とて去なり
(中略)
手水鉢の水も改め置亦腰かけに行客と咄なとして共に内露路に入是古法なり
客手水を遣ふ間に亭主躙り上りより内に入
(中略)
客数奇屋に入亭主出て互いに辞礼
(中略)
炭継終て懐石を出す初め亭主膳を持出客へ渡置次に自分の膳を持出坐に着
亭主相伴も通ひにて小者杯出す盃肴等は亭主持出す
侘人は相伴の中通ひもするなり

ちょっ。
マンツーマン過ぎっだろ。

亭主も口取相伴して客と共に中立するなり
腰かけに行暫く物語して程なく鳴物にて御知らせ可申上
数奇屋に入後席の飾りを替へ直、知らせの鳴物を打つ
客鳴物を聞き数奇屋に入

中立は鳴物二度で、最初のはいっしょに出てった亭主を呼び戻すものか…。


一客一亭といえば侘びたイメージだけど、実際には半東居ないと成立しないお茶だなぁ。
亭主が水屋仕事放棄しないとなりたたないもんなぁ。