玉川遠州茶道秘訣抄30 拝領品並到來物會釈の傳

偉い人からもらったものの飾り方。
お点前の内容は省き、最初の飾り方を列挙するぜ。

茶入拝領は常臺子休臺子何にても上棚眞中に帛をしき初坐より飾る

拝領の茶入は、そりゃ台子で扱ってしかも中央に飾るものだろう。
初座からってのもらしい話である。

濃茶拝領は茶入に入れ上棚眞中に初坐より飾るなり

確かに濃茶を分けてもらう事はありそうだ。茶入に準ずるのね。

葉茶壷拝領は初坐床の眞中に飾る

茶壷を初座から飾るのはあたりまえ。床まんなかが重要なのだろう。

薄茶器拝領は修覆に入初坐より上棚の眞中に飾り置なり

薄茶器は仕覆に入れるのがコツか。

薄茶拝領は薄茶器を修覆に入(中次或は頭切にてもよし)後席棚の眞中に飾るなり

薄茶も同様。薄茶拝領ってのが微妙な粗末感ではあるが。

茶碗拝領は休臺子上棚に茶碗仕込

茶碗は台子に。でも袋に入れたりはしないんだ。

茶杓拝領は棚の眞中に初坐帛を敷
筒計り乗せて飾る

茶杓茶杓と筒を棚に置く。

花器拝領は初坐床の眞中にかけ飾る(水入れず)置

花入は初座から床に飾る。

伽羅拝領は床の眞中卓上に香炉に火をとり置
伽羅を重ね香合に入れ四方盆に乗せ床上勝手の方に置

香の場合は香炉を真中に置き、香合は四方盆で強調。

香炉拝領は床の眞中に卓を置上に香炉を乗せ初坐に飾るなり

香炉は香炉を真中に置く。

水指拝領は炉大板眞中に初坐より飾るなり

拝領の水指は炉の大板眞中に飾る。風炉と並べて印象を薄くしない配慮か。
…夏向けの水指貰った時困るな。

杓立拝領は炉の長板水指の左の方眞中に初坐より飾る

杓立を貰う…というのが想像できないが、ないとはいえないか。

香合拝領は初坐棚の眞中に帛を敷香合を乗せ飾るなり

伽羅拝領と香合拝領で全然違うのが面白いかも。

柄杓拝領は棚の上に筋違に初坐より飾るなり

柄杓を拝領するってのがそもそもわからない。

蓋置拝領は炉の大板は水指前眞中に初坐より飾るなり

なるだけ客付に飾るわけですな。

茶筅拝領は茶筅臺に新しき茶巾を入茶筅を乗せ初坐に飾る

こんなものもらってもなぁ…。

羽箒拝領は棚上眞中に初坐より飾るなり

これはふつーか。

風炉釜拝領は客附に飾る
客拝見式の如く道具畳へ行て拝見するなり

この場合水指は運びになるわけか。

五徳拝領は炉風炉ともに格別の事なし

ないのか…。肩すかしである。

炉釜拝領は初坐後席とも外品を飾らず釜をかけ客付に置なり

「外品」がわからない。

硯屏拝領は初坐床の眞中に飾る

中立までそのままで、後席には道具畳に移動しお点前に使う。

鐶拝領は炉の大板の時右の前隅に初坐に飾る

左勝手前提だと右前隅は客側である。

建水拝領は炉の長板水指の左の方眞中に初坐より飾る

台子手前の省略形みたい。

火箸拝領は長板風炉の左の方に初坐に飾る

これは目立たない気がする。

炭取拝領は炉の長板左の方眞中に炭を定の如く組初坐に飾るなり

手ぶらで入って来た亭主が炭斗の位置を替えて炭を直す姿はいまいちみっともない気がする。

水次拝領は初坐に長板か大板に水指の如く飾り置

んでもって水指として使う。
…拝領水次は水次として使うことができないわけか。

帛拝領は帛を四つに折初坐休臺子(何台子にてもよし)上棚眞中に飾り置なり

これは着座して懐中すれば良いのだから簡単。



にしても拝領しそうな物がこんなにあるとは…。