根津美術館 誰が袖図

“誰が袖”は、どーゆーわけか判らないけど、心躍る文様である。

そーゆー“誰が袖”を期待していくと、ちょっとこの展示は物足りない。

“誰が袖”文様の何か、があるというより、“誰が袖”のびょうぶが幾つかならんでいるのに加え、カラフルな衣装が描かれた大和絵の類がならぶだけ。

ああ「誰が袖“図”の展示だったなぁ」と思い出させられる。

…大物並べてある分、ちょっと物量に不足した感じもする。


さて、二階の展示室に上がってみる。

展示室5 “館蔵の名碗20撰”

曜変天目に珠光茶碗、安南に三嶋といろいろ並べてある。

しかしこれが“根津美術館 茶碗 TOP 20”というわけではなさそう。
そこまで凄い茶碗のラインナップというわけはない感じ。

しかし、展示順路の最後に仁清二つ並べるのはずるい。

「ああ凄かったね」みたいな感想を強要されてる気がする。

まぁ同時に他の茶碗が霞んでしまうという両刃の剣だったり。


展示室6 “霜月の茶”

手燭とか置いてあって侘びた侘びた風情の茶。

しかしあの広口釜の巨大な蓋、どうやって蓋置に載せるのだろう?
蓋置の位置自体も相当遠くにずれそうだ。

宗旦の花入に宗珀の一行書。
備前の茶入に庸軒の茶杓

かなり江戸初期っぽい感じで、夜咄にはぴったりな道具組。


ただし歪んだ三嶋芋頭水指は納得いかなんだ。
蓋の出来も、うるみっぽい漆も、侘びと言うより残念な感じ?