サントリー美術館 天才陶工 仁阿弥道八

大変めずらしい道八メインの展示。

道八の鉢や茶碗にさまざまな画家や書家が直接絵付けしたコラボ作品がたくさん並ぶ。
でも乾山の量産ものに光琳が書いたような家内制手工業ものとは違う感じ。

「だんさん、だんさん。道八さんの鉢に、お好みの画家の絵付けてもろた奴、作れん事もないんですけど…なんぼ出せます?」みたいなブローカー業が成立してたんじゃなかろうか?

道八本人がそのブローカーの可能性もあるけど。


メインは道八の写しを本歌と並べる展示。

道八の器用さ、多芸さが伝わるといえば伝わるのだが…。

仁清と並べたり、高麗茶碗と並べたり、乾山と並べるのはいくらなんでも可哀想。

でも、ここで並べられてた本歌の「伊羅保茶碗(京都国立博物館蔵)」最高でした。端正で、薄作りで…。道八の伊羅保は、比べると野暮ったいかなー。というか、道八の頃から伊羅保写しは厚ぼったいものになりがちだったんですなぁ…