茶式湖月抄3 茶事箇絛 炭の事

一 炭の事
香合塗物にても夏冬の差別なく用ゆ
往古は夏塗物冬焼物を用ひ来りしが今は其形により差別なく用也
如心斎風爐の節備前布袋の香合用ひし事有之よし

明治の始めには「夏=風炉=塗物か木地」「冬=炉=焼物」というコンセンサスが崩壊しかかっていたようだ。

しかも、「大昔はそうだった」という認識だった模様。


もちろん現代は香合には夏冬の差別があるという認識。

こういう揺り戻しは珍しいことなのだろうか?
実は文献などで確認されにくいだけで、我々の茶道はふらふらとしてたりするのかもしれない。