茶筌博物誌6 茶筌塚

茶筌なくして茶道はない。茶筌は茶道と同義だ、だから茶筌は茶の道具ではない──道そのものだ、と茶筌宗家、久保鷹山師はいわれる。
このように大事な茶筌の命を思って供養する茶筌塚があるということは、そこに「茶の心」が生きているということである。
つまり茶筌塚のある土地は、その地方の茶道が盛んだといっても過言ではない気がする。

といって、著者は全国の茶筅塚をめぐり、我々に紹介してくれる。


で、これらの茶筅塚、大体が戦後、昭和30年台以降のものである。
最古のもので明治時代のもあるようだが、全体にあたらしい習慣のようだ。


…そもそも、茶筅は使いきりの道具である。

古びた茶筅を供養する、なんて必要は本来なかったハズなんだよなぁ。