あべのハルカス美術館 川喜多半泥子物語

素人の陶芸作品を、1200円も払って見るなんて!と思わなくもない。
でも思ってたより客が多くてびっくりである。

展示室の前半は、川喜多家がどんだけ偉かったのかの展示。
半泥子の西洋絵画と、絵の先生にあたる藤島武二の絵が並べられる、という羞恥プレイ。

後半は茶陶に移る。

まぁ当然だが、圧巻は「破れ袋」写し三作。

半泥子の「破れ袋」写しといえば「慾袋」だが、三作作った写しの一作なんだね。
残り二作も又、別の趣きがある。
水は洩らないの?とか気にはなるが。

ただ、半泥子の茶碗は、あまりお茶を飲みたくなる茶碗ではない。
特に大侘び茶碗シリーズは、ザリザリ過ぎて唇がすり切れそうである。

個人の茶陶業より、プロデューサーとしての能力の方がおもしろかった。

荒川豊蔵、金重陶陽、三輪休和という豪華メンバーを後援・指導し、三輪壽雪の師匠であった、というのはしらなかったなぁ。


半泥子の茶陶が好きだ、という人、半泥子のヘタウマ絵が好きな人にはお勧め。