茶道入門4 茶事茶会

迎え付けから。

普通ならば、この待合において正客となるべき人を決めるのでありますが、
特別の場合には主人が指名することもあります。

自分は茶事の大事は客組だと思っているので、この鷹揚さは理解し兼ねますわ。
亭主はまず正客を決め、それに合う面子を選ぶものではないんか?


懐石より。

最初に運んで出します膳には、飯と汁と刺身の三種であります。
そしてこの時に限って飯と汁とは普通の半分位しか入れてありません。
それは膳部の用意をしたり、配膳する間に冷えることを考慮しての心づかいであります。

最初に一文字に生煮え飯を出せ、とは書いていない。
むしろちゃんとおいしい状態で出させている様にも思える。
ただ、量は多い方が冷めにくいと思うけど。


例の中立の話。

かくして置いて再び迎え付をするのでありますが、たいていの場合銅鑼で合図をなさるようです。
銅鑼の打ち方は
  大小大小中中大
と打ちます。
この余韻のある音を聞いて、正客より静かに、ゆっくりと茶室へ席入り致しまして、濃茶を頂くわけであります。

うんこ坐りはしなさそう。

道具の拝見。

そこで薄茶が一巡連客に行渡りますと正客は主人にお自服を進めます。
よって主人も招伴してひとまず薄茶が終わります。
ここにおきまして正客は主人に向い、本日使用されたすべての道具の箱や書付の拝見を所望します。

すがすがしいくらい道具の茶。

本書の著者は志野流だが、他流の入門書で「箱書き見ます」と書いたのは見たことない。


昭和38年のお茶の雰囲気がなんとなくつかめる本である。