サンリツ服部美術館 茶の湯を支えた竹と鉄の道具
ずらりと茶杓が並ぶ様は壮観。
紹鴎から、覚々斎ぐらいまでの茶杓が17本もならぶ。
意外にも利休のは一本も含まれていない。
こうやって比べると、遠州の茶杓が際だって端正だが、スケールが小さい感じがする。
覚々斎の「高瀬」は、グネグネ曲がって平たい茶杓。高瀬舟の連想か?
釜の方は、二重蓋になっている茶飯釜、別名宗徳釜が面白かった。
ご飯を炊く時は内外の蓋を外して大口に使い、茶湯の時は内蓋だけ外すのだろう。
これらの展示も面白かったのだが、茶室しつらえのケースにあった卍形釜鐶が面白かった。というかドギモを抜かれた。
ただの卍形の鉄の金具である。たしかに鐶として釜にささるとは思うのだが…どうやって持ち上げるのだろう?
謎は深まるばかりである。