茶道規範

關嶺宗編/蕪木淳太郎/1925年。

關嶺宗は宗偏流家元總監、と名乗っている。
本自体越後長岡周辺の人脈で出来ている。

序にこうある。

余カ祖 宗偏ノ茶道ハ利休居士ノ正傳ニ出テ茶禅一味ノ高風久シク世上ノ重スル所タリ
然ルニ宗偏没後茲ニ二百有餘ノ全国ノ同流ヲ汲ムモノ分流漸ク紊レテ随處随様紛ヽトシテ定マルコトヲ知ラス豈痛嘆セザル可ケンヤ
偶マ當流ノ眞髄ヲ専ニ北越禅侶關嶺宗叟亦タ感ヲ同ウスルアリ
宗偏著ス所ノ茶道要録並ニ茶道便蒙抄ノ外曾テ宗引宗圓及ヒ岡村宗伯等カ家祖ヨリ関知セン茶法ノ旧記ニ具圖繪炭ノ圖等ヲ附記シ之ヲ茶道規範ト題シ以テ世ニ今後同流ノ士女専心此書ニ就テ研究シ善ク其眞意ヲ了シ其技能ヲ修ムルニ於テハ利休正傳ノ精髄ヲ會得シ茶法ノ式目ヲ眼前ニ明ニシ
先哲ノ流式ヲ誤ルコトナク一般人士ヲシテ再ビ本流ノ重スヘキヲ知覺セシムルニ至ルキヤ疑ヲ容レサルナリ茲ニ一言シ傳ヘ以テ序トス。

大正十三甲子春日
不審庵外學宗有

地方統制がいまいちで流儀に方言が発生していた宗偏流が、新潟の弟子が本を出してくれるというので、それを統一教本にしちゃえ!と思ったって事なのかな?