茶道規範6 聞書 爐中の事

前半は茶道便蒙抄通りなので略す。

一 爐中廣さ九寸六分(略)
當代は客の案内等を聞き炭仕よき位に下火入るは惡し
能き時分を考へ常の如くに臺炭、相手炭、細炭迄恰好よく置くべし
左なければ釜をあげたる時客下火を見て流れの樣子迄ほむるの理に叶がたし
(略)

この時代、客が来る直前に下火を入れるインスタントな方法が流行していたのだろう。そうでなく、逆算で火相よくなるようなタイミングできちんと火を入れなさい、と言っているのだろう。

しかしながら、「ほめられる」こと前提のアクションというのは如何か?すくなくとも「ほむるの理」という言葉には納得がいかない。

一釜仕かくる事、釜半分といふは朝茶の事なり然れども釜の大小により見合あるべし(略)

朝茶の時釜の水を減らす…というのは理解できる。沸く時間が短くなれば、暑気が茶室に篭らず快適だからだ。

でも、「炉中の事」の章に書くことだろうか?
夏の朝茶・炉ってのは考え難い。

まぁだらだら沸かしてると朝じゃなくなっちゃうから冬の朝茶も水減らす…ってことなら理解できなくもない。

この場合、朝茶イコール夏、という図式でない、ということになるな。