茶道規範7 聞書 釣棚之事
一 初座入に香盒棚に飾る事は客より到來か或は烏府(すみとり)ちひさく入れがたき時等の事なり。
拝領の品は新物にても名物に准じ取扱ふ
棚なき時は常の器に等しくし同じくは棚を釣べきなり。
名物拝領の品は棚の眞中たるべし
左なき香合は二寸程明置
(略)
一番最初の一行が茶道便蒙抄にはない項目である。
初座入りの段階で香合を棚に飾る場合は
- その香合は客からいただいたものだから
- 炭斗に入らないから
であって、
- 名物だから
でないことが面白い。
しかし炭斗に入らない場合、炭手前の後、香合は棚に戻すのだろうか?
その辺ちょっと気になる…。
一 末流にて香合に羽箒取合棚にかざること當流に無之事也
炭斗にのらざる時は栓に掛ける
ここでも炭斗に載らない場合を気にしている。
「栓」は棚の掛け釘だろうか?であれば羽箒を掛けるということだと思うが。
他流を「末流」と言い切ってしまうところが、表千家系の心意気、であろうか。