茶道規範21 聞書 茶の湯に行時分の事

茶の湯当日の参集のしかた。

茶道便蒙抄ではこんな感じ。

第二 茶之湯に行時分の事

一 朝の會は丑の中刻より以後に行く
それより以前は僻事なり
乍去雪中は各別
若夜明方に成らば表に待。夜明はなれ案内を乞べし。
(略)

ここでいう朝会は、夏の朝茶事ではなく、現代で言う暁の茶事。

丑の中刻は、2時とか3時。ちょっと早すぎる気もする。

んで、遅れて夜明けになってしまったら表で待ち、夜明けが来てから案内を乞え。
そう書いてある。

さて聞書の解説。

若し遲參して客中殘らず行て夜明け方にも至らば表に扣へ夜明はなれて案内を乞ふべし。
左なければ亭主座席のあかりなど仕がたきものなり。
(略)
當流朝の茶の湯といふは前に書きたる時刻なり
是を當代は夜込みといふ
古實を知らざる故なり。
(略)

もし遅刻して、客が全員入席していて夜明け近くにもなっていたら、表で控え、夜が明けてから案内を求めなさい。
じゃないとご亭主が座席の明りとか困るやん。


なるほど。

手燭で明りをとっているのに、亭主が持ち出して出てくのは先に入った客も困るということか。
なので、夜明けが来て、明りがいらなくなってから入れ、というのか。


でも、丑の刻に入席した他の方々、軽く三時間はお茶席に入ってるし、ほとんど終わりなんじゃ…

外で待つのもなかなか苛酷だけど。

ま、茶事に遅刻はいかん、つーことだわね。

でも、この注意事項があるってことは、ふつーに遅刻することがあった、ということだよね…