茶道規範67 要録 席入り

第十一 入座之法之事

潜口ノ戸ヲ静ニ可開
然共密ニ開ルニハ非ズ
荒クナク音ノ有ヤウニスベシ
(略)

躙りの戸は静かに、しかし音のするように開けるべし。

濘(スベリ)入居返テ履ヲ潜下ノ壁ニ立掛置ベシ
(略)
座中ノ法二人立事ヲ嫌フ
(略)

履物の処理と、拝見の居替りは特に違いが無いのでオミットさん。

扨座ヲ可定大法疊ノ目ノ如ク可居

座の定め方の大法「畳の目の如く」は、おそらく畳の目に沿って座り、斜めや直角に座るなという事だろう。
その程度の事をわざわざ言わなきゃいかんものか?とも思うが。

座定レバ茶主出テ來儀ノ一禮有ベシ
尤モ此方ヨリモ禮義ヲ可述
總メ飯前ノ物語ニ食事我ガ禁物ノ義道具膳部の善惡ヲ云フベカラズ
(略)

座が定まれば亭主が出てきて一礼する。

おそらく雰囲気を読んで出てくるのだろう。

ここで注意すべきは「躙りの戸を音を立てて閉めると、その音を合図に亭主が出てくる」という記述は一切無い事。

躙りの戸は静かに/音のするように開ける、というも、おそらく亭主への合図ではなく、「静かに開けすぎると泥棒みたいだから」だと思う。