茶道規範69 要録 膳

第十三 飯膳之事

主膳ヲ持來ラバ請取テ可戴
扨膳部ノ置合ヲ能ク可見
善惡共ニ如元タルベシ
三ツアラバ三ツ
一ツカ二ツカ皆ナ其儘ニメ少モ置ヤウ違ヒナキ事肝要也

手水の時もそうだったが「亭主がどう配膳したか」を覚えておくのが凄く大事だったようだ。

というのも:

最モ主ノ置合ニ少モ不可違
三ツノ物ヲ四ツニモ又二ツニモスベカラズ
違フ時ハ主ヲ疑嫌ノ客ブリトス
總メ見落シ聞落シハ後難輕シ
主ヲ欺ク抵聊カ不可有
(略)

亭主の配膳仕方と違う様に返すのは、亭主のやりように異義を唱えるヤなお客だった、という評価をされるから。
見てなかった聞いてなかったは許されても、亭主を欺いてはいかん。
ってことは、もし配膳の置き合わせを見なかったり忘れたりした場合は、亭主にお尋ねしてお詫びするぐらいの事が必要だったんだろうか?

酒ノ初献ハ必ズ主ノ酌タルベシ
但シ主客ニ因ルベシ
再献ヨリ自酌タルベシ
(略)

なお、杯事の描写はこれだけ。
ってことは千鳥の杯はなかったっぽい。