茶道規範71 要録 中立

第十六 中立之事

菓子ヲ食ヒ終テ見合立ベシ
(略)
各同輩ノ時ハ潜口ノ方ヨリ可出也
風爐ノ時ハ釜ノ煮音出ルヲ待聞テ立ベシ
煮音出ナバ一人ヅヽ立寄リテ炭ヲ見物シ直ニ可出
是ハ火移リヲ見ルバカリ也

中立の作法。

風炉では懐石が終って炭手前してから中立なので、釜の煮音が立つのを聞くまで待つのだろう。
さっさと出てしまうと、きちんとお湯が沸く前に席入りしかねん。

第十七 腰掛法之事

刀掛ニ有脇差バカリ帯メ腰掛ヘ可行又腰掛遠則刀モ指ベシ

刀掛けの作法があるのは貴重。

各自脇指をさし直し、大刀は置いて中立。
腰掛けが刀掛けから遠い場合は大刀もさす。

中立の間に刀が無くなったら、士道不覚悟だもんなぁ。

小座席ノ口見ユル時ハ心ヲ付テ潜リノ戸ヲ見ベシ
座敷ノ置合調ヘバ戸ヲ明カクル也
是レ座ノ仕廻ノ相圖ナリ
程遠則或喚鐘鉦鉦○*1ヲ以テ案内有ベシ
(略)

宗偏のお茶では、亭主は迎えに出ない。
躙口の戸を少し開けるのが合図。
遠い場合のみ、鳴り物。

第十八 後入座 附居替座之事

如前洗手ヲ遣ヒ腰ノ物ヲ掛テ元ノ如クニ座ヘ可入
座中不立騒事亦初ニ同ジ
(略)

当然、うんこ座りして鳴り物を聞く風習はないわけです。

*1:觸の角へんを金へんに