定時法と不定時法


お茶の世界では、二十四節気とかを引き合いに出す割りにあまり旧暦を大事にしない。

わたしはもっと旧暦を大事にした方がいいと思っている。

同時に不定時法も大事にした方がいいと思っている。


我々の定時報は、1日を24時間に等分したもの。

不定時報は、まず1日を日の出と日の入りで区切り、昼と夜をそれぞれ6等分ずつにしたものだ(卯と酉は中心に日の出日の入りがあり、厳密にはずれているが)。


まず、日の出と日の入りが基準なので、日の出が重要な暁の茶事等で失敗がない。

日本は東西に長いので、同じ定時法の18時でも北海道と九州では明るさが違う。
不定時法はその場所での日の出日の入りが基準になるから、明解である。


また、冬は夜が長く、昼が短い。
「茶会は二刻」とは言うものの、昼は短い二刻を基準に慌ただしくお茶をしないといけない。だから、長い夜を夜咄するのが、ゆるりとしていいのであろう。

こういう機微も、不定時法の方でないと判らない。


まぁその場の正確な時刻をどう把握し、どう共有するかがすっごく面倒だというのは判っているんだけど…