幻の茶室転合庵5 東京上野・国立博物館庭園内の転合庵

以上述べた三つの転合庵は、いずれも古記録に残っているのみで、現存しないのであるが、次に述べる国立博物館の庭園中に、現在移築されている転合庵は、いろいろの意味で誠に興味深い。

以下のページに解説がある。
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=121&lang=ja

遠州から寂光寺に寄贈されたものだという、二畳台目。

大正の初年、人を介して先代宗忠にこの茶室の鑑定を乞うた事があった。
先代は一見するなり当家の「伏見転合庵之記」とも「松屋会記」のそれとも相違するため、直ちに後世の作として、否定したそうである。

とはいえ、著者は「転合庵」は三畳台目+五畳半の茶室を中心にした、茶室群と考えている為、偽作とは考えていないという。


んー。どーみても燕庵形式で、遠州ならではの創意…というものが感じられないのだけれど…。

もし遠州の手がけた茶室だとしても、「遠州ならでは」でないなら遠州の茶室と呼んではいけない気がする。