閑夜茶話8 利休のヌルいエピソード

その他の利休のヌルいエピソード。
出典は別の本にあるものを直弼が採用したものかもしれない。

一 休又言く、茶は服、伽羅は火かげん、酒は燗

「茶は服のよきように点て」の拡張短縮版。
範囲を半端に広げたのがぬるい。

一 或人休師に問て茶湯の座敷へ入御心持いかヾと有しに、休唯貴人の御前に出る心持と答えらりき

利休自身が貴人など屁とも思ってなさそうなのに……。

一 休いはく易き事の様にて主客巧不巧顕はるヽは、一會の内、火相湯相によつて遅速延び縮みが肝要なり。能々鍛錬せよといはれき

後世茶の湯たつきになり、修行するものになったが故に、利休が弟子に?トレーニングを勧める様になってしまった。

「鍛錬」で茶の湯が成る、という発想がヌルい。
利休の頃は名物を多数持つか、創意工夫で勝負の筈だったのに…