閑夜茶話14 千家

千家関係のエピソード。

一 柳生但馬守石州の點茶を見て扨々御手前驚入候、中々左樣には參らぬもの。
少も透間無之と稱美せりとなり。
一説には遠州とも又宗旦とも云へり。
是は宗旦なるべし。

清正VS利休のパターンもありますが…。
そーだよなー。こーゆー話は武士が武士相手にしたら、タマの取り合いに発展し兼ねませんわな。

一 千宗旦は懐石は四客のものなりと云ふ。
或人懐石は五人前あるはいかにと尋ねしに、其一人前は亭主相伴の為めなりと答へしとなり。宗旦の見識かくあるべき事殊勝なり。

そんな凄い話かなぁ…とりあえず懐石の器が五人セットなのは昔からだというのは判った。

一 原叟宗左朝顔茶湯とて常の居間を葭屏風にて圍ひそれへ花入を掛け朝顔を生けたり。利休とは體かはりて一興ありけるとぞ。

朝顔のシーズンは夏だから、囲いで風炉でも いいわけか…。
これって朝顔の風情が良かったというより、もはや囲いが物珍しかったのでは…?

一閑人蓋置は宗室用ひ始めし由、實は線香立なり。青磁にて中に線香の穴あり。七種の外なり

一閑人が入っていない場合、七種蓋置には何が入っていたのだろうか?

紀國泰山公御拝領の御茶入名は藥師院といふなり
右御茶入御家老中へ始て御茶下され候とき、茶道には宗左相勤め申さる。
其とき御意には宗左にも御茶入拝見致候へと仰せらる。
御茶立て仕まひ、御茶入御床に飾置きて扨御家老衆末座へ入り拝見いたせしとなり。

自分でお茶点てといて、その道具の拝見にはそこまで遠慮が必要なのか…茶堂というのも窮屈なものだ…