茶道文化論集2 茶事の成立

禅院の茶礼、方丈の茶話、僧俗の茶会など、いずれも茶道具が必要だった。

とはいうものの、正直「禅と茶の関係性を強調するために吹いてる」と思ってた。

禅院ないし僧庵では、茶道具も公物として台帳に載せられていた。
また弟子に譲るさいには、証文にも書きこまれる。
この公物目録や譲与証文などが現存している。
この公物目録や譲与証文が現存しているので、どんな茶道具が使われたかということの一斑がわかる。
この公物目録で有名なのは、貞治二年(一三六三)の『円覚寺仏日庵公物目録』である。
頂相などの絵画・三具足・机卓などをはじめ茶道具も見える。
とりわけ建盞と台、青磁湯盞と台、饒州湯瓶などというのが注目される。

でも証拠があるとなぁ。

建盞と天目台に関しての証拠があると言うことは、禅院の茶礼…という説にそれなりの説得力がある、ということか。

まぁ建盞には天目台がないと安定しないわけだから「建盞+天目台」は禅の茶礼、とは言い切れず、一般家庭でもおんなじような道具組であったという可能性もある。

室町時代初期に禅寺に茶礼があったことは了解できるが、禅寺から茶礼が一般にひろまった…とまでは言い切れないんじゃねーの?って所。